Grilled Cheese

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Version devBuilt at: 2026-10-19 04:14:37 EDT

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「うん……きららたちどうなっちゃうんだろ……」
 暗い顔の二人とは裏腹に、ベッドはマシュマロみたいにふわふわで夢見心地の感触だった。おねがいメリーのステージで歌い始めに座る時と全く同じ感触。
 その瞬間、何気なく上空に目をやったきららが、あっと叫んだ。
「どうしましたの?」
 きららが見ているのと同じ方向を見て、あこも目を見開く。ひみつのプラネタリウムがきらきら輝いているところに、見慣れないものがあった。
 大きな白い文字がほわんほわんと浮かんでいるのだ。一体どういう構造でそうなっているのかは分からないが、とにかくそれは日本語の文字で、簡単な文章になっている。
「「ここから出たい場合は、二人のこれまでの思い出を語り合うこと……?」」
 声を揃えて読み上げて、二人同時に首を傾げる。
「――ええっと、つまりわたくしたち、リハに戻りたいなら思い出を語らないといけないんですの……?」
「え~っ! なにそれ???」
「まったく意味は分かりませんけれど……そうじゃないと出られないっぽいですわ。システムのバグ? なのかすらも分かりませんけれど」
 一応カタカタピンポンと脳内コンピューターを起動させてみたが、この他に解決策が弾き出されるわけでもなく。
「他の手がかりとかもありませんし……とりあえず書かれていることに従ってみるしかありませんわ。じゃあ早速、思い出を語り合いますわよ!」
 すぐに覚悟の決まった顔になったあこ。けれどもきららはまだピンときていない様子だった。
「えー、あこちゃん切り替え早すぎない? ほんとに出られるのかもよくわかんないし……」
「そんなことを言っていても、何もしなければ事は動きませんわ。それに、わたくしたちまだアニマルカーニバルのリハ、やってませんのよ!? ここにいたらスタッフや他の出演者のみなさまをずっとお待たせしてしまいますわ!」
 ビシッと人差し指を突き立てて迫ると、きららもハッとして頷いて、あこの人差し指に自身のそれをぎゅっと押し付けた。
「確かに待たせちゃメェ~っ! うん、そうだよね、とにかくやれることやんなきゃだよね」
 そうして二人はこれまでの思い出を語り合うことになったのだった。

「――二人のこれまでの思い出、ですから、わたくしたちの最初からってことですわよね」
「えーっと、あこちゃんは初めからすっごく可愛くて~にゃんにゃんしててぇ~~♡」
「ちょっと、適当に言い過ぎじゃありませんこと?」
「えー、本当のことなのにぃ」
「もう少し具体的に言えませんの?」
「うーん、とにかくネコちゃんみたいでシャーッてしてて可愛くて~。他には……なんだっけ?」
 眉間に皺を寄せてうーんと言うきららに、まったく! とあこはため息をついた。