Grilled Cheese

ExploreLog inSign up
Terms of UsePrivacy PolicyCommunity StandardsHelpGet the app

Grilled Cheese is a product of Village Compute

Version devBuilt at: 2026-10-14 21:33:42 EDT

Explore

PostsPeople
LatestRanked
@ice03g.bsky.socialSep 19, 2026, 11:04 AM

【明さに】むずかしいもんだい / 佐藤こおり
#刀さに #明さに 
shusak.tadeku.net/548

どうでもいいけど乱視ぼくには黒背景に白文字読みにくい(自分の犯行)

 思いつめた審神者が近侍の明石国行を押し倒すと、明石は「はあ」と面倒臭そうなため息をついた。
「自分のどこがええんですか」
 押し倒されたまま、やめときやめとき、とへらへらしながら言う明石に、審神者は思いのたけをぶちまける。
「いつも優しいし、守ってくれてるのも知ってる。やる気がないとか言いながらマメだし、いつもそばに居てくれた。そんな誘うみたいな胸さらしといて私が悪いみたいに言うのずるい。その目で見られてるのときめくし、初めてなら明石さんがいいと思ってた。明石さんなら優しくしてくれるって思ってた。それから」
「はいはい」
 相変わらず薄く呆れたような表情のまま明石は審神者をなだめる。
「そんな覚悟決めてはるなら、自分専用の贄になってくれはる言うことですか?」
「にえ……?」
 審神者は黙り込んだ。意味がわからなかったこともあるし、明石なら受け入れてくれるはずだと疑っていなかったこともある。
「主はん、忘れてはるやろ」
 明石は眼鏡の奥の黄緑と紅の混じる瞳で審神者の瞳をじっと見つめた。審神者は射すくめられたように動けない。
「自分らは格が低うても神様やで?」
 それに身を捧げる覚悟がおありなんですか、と明石は審神者に尋ねる。ぞわり、審神者の肌は震えた。
 明石はにっこりと笑う。
「はいはい、落ち着かはった? 降りてくれへんかなあ」
「え、あ、ごめん」
 審神者は慌てて明石の上から降りた。のっそりと明石が起き上がる。
「まあ、なんやつらいことのあったんはわかってましたから、一緒におやつしましょか」
 明石の調子に巻き込まれ、審神者は明石とおやつの時間を楽しむこととなる。
 困ったことに明石自身、審神者に対して並々ならぬ想いを寄せており、もちろん近侍の地位を他のどの男士にも譲るつもりはないし、審神者のことを閉じ込めてしまいたいと考えてしまうこともあるほどだ。けれど。明石は「そんなことを絶対にしない明石」のことを審神者が好いていることはわかっていた。今が今のままずっと続けばいいと願ったのは、使われないまま遺り国宝となった明石国行という太刀の性質なのかもしれない。Photo, no descriptionPhoto, no description