
【第11話】
Bパート。過去話における藤子不二雄A先生との出会いで心のマグマが爆発する。かたや、現在の先生は
手島先生「わたしにはそのためのマグマがもう無くなってしまった。」(第2話)
こう話していた。でも、第12話で偉大な漫画家でも何でもない、でも、純粋に漫画を愛するヤスミンによって先生のマグマは再び胎動する。いや、本当はもっと前からそうだった。
寺村七「残ってると思うなー、零ちゃんのマグマ。」(第2話)
七ちゃんの見立ては実に正しかった。
「だって、まだ持ってるじゃん、ライター。」(第2話)
火山のマグマもライターの灯も火であることに変わりはない。 #これ描いて死ね
【第11話】
コミティアに出す「星の歌」、第11話~第12話にかけての流れ。
1.まずは相と心がそれぞれ別に作品を作る。
2.赤福が忌憚のない感想を言う。
3.互いに足りないところを認識する。
4.ヒカルンのアドバイスで合作にする。
5.「とてもバランスが良い」と手島先生に褒められる。
6.編集者の金剛寺さんのアドバイスに沿ってキャラ立ちをさせる。
作中の主要キャラの多くが絡んでいて、この工程そのものが「漫画は人と人を繋ぐ」というテーマを体現している。そして、人との繋がりが強くなるにつれて、イマジナリーフレンドのポコ太は後景へと少しずつ下がっていく。 #これ描いて死ね
【第10話】
赤福とヒカルン。第1期のベストエピソードに挙げる人がいても何の不思議もない。それくらいインパクトの強い回。
「どんなものも、その90%はカスである。」
元ネタであるSF作家のシオドア・スタージョンの言葉は「SFに限らず、他のジャンルも90%はカスだ」という趣旨だけども、へびちか先生はそれをやや恣意的に拡大解釈している。ところが、赤福にはこれが通じない。
赤福「すんげー安心する言葉だなぁ!」
へびちか先生の「曲解」に対して、さらに大きな解釈をぶつけて粉砕。このときのヒカルンの表情がその衝撃の大きさを物語っている。晴れて、赤福は「師匠」へと昇格する。 #これ描いて死ね
【第9話】
ヤスミンたちがSNSで宣伝するエピソード。匿名で応援する手島先生。最後に出てくるのは子供時代のヤスミンが☆野0に書いたファンレター。
第12話まで観たあとで見返してみると、この構図はディケンズの「大いなる遺産」に似ていることに気づくはず。
・自分を助けてくれた子供がいる。
・その子供の成長を影ながら援助する。
・しかし、その子は現在になっても、それに気づいてない。
さらに言えば、「これ描いて死ね」の場合、子供時代のヤスミンを漫画によって助けたのは手島先生だったりする。強力な円環。その縁がSNSとハガキという新旧のフォーマットで対比されているのも面白い。 #これ描いて死ね
【第8話】
まず、花火を見るために護岸壁に上がったヤスミンが下にいる手島先生に手を貸すところ。この描写はアリオリ。手島先生の漫画に助けられたヤスミンが今度は手島先生を助けるという象徴的なシーン。
次に、打ちあがる花火を見ながら手島先生が
「漫画、たくさん描いてくださいね。」
と語りかけるシーン。ここに寺村七を同席させたのもアニオリ。こうすることで手島先生の「マグマ」が復活しつつあるのを寺村七が目撃することに。そして、最後に手島先生の誕生日でもないのに、
「誕生日おめでとう。」
とモレスキンのノートを渡す。つまり、手島先生の再生が始まったということ。見事な構成。 #これ描いて死ね
【第7話】
これまでとは違う構成で、過去パートがメイン。第1期の後半は手島先生の再生が重要テーマのひとつになっていく。
わたしは寺村七がこの物語の最重要人物だと思ってるので、この第7話と次の第8話が大好き。
寺村七が最重要だと考える理由はシンプル。彼女がいなかったら、手島先生はマジで死んじゃってた可能性があるから。この物語は漫画や創作活動への愛がメインテーマではあるけども、それと同じくらい、人から人への愛も大事。そして、作中で明確にそういった愛が示されてるのは寺村七から手島先生への愛情。
詳しくは原作第7巻、第34話「ロストワールド7」を参照。 #これ描いて死ね
【第6話】 過去話で船からスマホを投げ捨てる場面があるけど、実は第1期ではここらへんをまだすべては明かされていない。たぶん、第2期でじっくりとやるのだろう。また、そのくだりでは編集者の金剛寺さんが抱えている葛藤も描かれるはず。 ルゥ・ガルゥ(森咲麗)もこの回に登場。こちらも第2期で出番が増える予定だけど、第10話の学園祭シーンでもチラッと姿が映っている。 「これ描いて死ね」は原作漫画もアニメも、キャラを先見せするのが面白い。再び鑑賞するときに楽しめる作りになっている。(上記以外で、この先見せの最もスゴいキャラがこのアニメ第6話に出てきている。)#これ描いて死ね
【第6話】
前半のクライマックスであるコミティア回。
「ありがとうございます、ありがとうございます、ありがとうございます。」
初めて本が売れたときの反応が可愛らしい。その後、ヤスミンの本について金剛寺さんとのくだりで、
手島先生「一部ください! 同情じゃありません!」
ここの手島先生がカッコいいんだよね。金剛寺さんの視点は「売れるか、どうか」。でも、先生は「この本が好き」で買うことにする。
手島先生「安海さんの漫画、つい突っ込みたくなる魅力はあるんですよね。」
この「好き」というテーマが第12話でも繰り返し出てくる。 #これ描いて死ね
【第5話】
ヒカルンが地味に活躍する回。
・コミティアに出る道筋をつける。
・とっさの機転で藤森心の窮地を救う。
・藤森心とその母の橋渡しをするアイディアを間接的に出す。
赤福「愛を知らないモンスターかよっ!」
ギャグパートだけど、赤福はけっこう核心を突いていて、これが第10話に繋がっていく。 #これ描いて死ね
【第4話】
赤福「よーし、まためっちゃ酷評するぞー。」
相「もう、赤福ひどいんだよー。」
手島先生『いや、赤福さんはそれでいい。読者とは本来傲慢なものだから。安海さんの自由な発想、藤森さんの技術、赤福さんの客観的目線。漫画が育つ最低限の環境は出来ている。』
手島先生の漫画への愛情があふれ出る回。こうすることで「こんなに漫画が好きな手島先生がどうして商業漫画を辞めてしまったのか」という当然の疑問が観ている側に生まれる。それによって先生の過去パートへの関心も一段と強くなる。巧みな構成。 #これ描いて死ね
ヒカルンと赤福師匠はいいぞ
#これ描いて死ね
【第3話】
赤福「ヤスミンの漫画を『このマン』1位だと言ったね。」
相「え? うん・・・。」
赤福「撤回します! あなたの漫画はクソです!」
相「酷ッ!」
このポーズはアニオリ。とても良い。藤村花音さんの演技も楽しい。 #これ描いて死ね
さすが大沖さん。よくわかってらっしゃる。 #これ描いて死ね
今日は漫画の投稿をお休みいたします
TVアニメ「これ描いて死ね」最終話で泣きすぎて、顔がしわしわのたくあんみたいになってそれどころじゃないからです
#これ描いて死ね
【第2話】
ヤスミンが初めて描いた漫画を手島先生が読むところ。第2話のクライマックス。基本、原作通りなのだけど、やはり、アニメーションの力でより豊かな表現になっている。
手島先生「でも、わかる。これを愛して描いている。」
愛おしそうにノートをなぞる指の動き。これが同じ第2話の序盤でヤスミンが手島先生の新刊本を撫でる動きを思い起こさせる。
手島先生「純粋に、漫画を。」
音楽、セリフの間、そして、手島先生を演じている早見沙織さんの演技。すべて素晴らしい。
そして、「へぐっ!」とオチがつくのも素晴らしい。「これ描いて死ね」はシリアスな場面でも笑いを挟むのがすごい。 #これ描いて死ね
【第2話】
岸壁での手島先生と寺村七のやりとり。とても丁寧な演出。
七「(スッ息を吸ってから)描いてくるの期待してんだね~。」
タバコの煙を輪のように吐き出したあとなので、息を吸う音をさせてから言っている。細かい、実に細かい。
二人の繋がりを表すためにライターという小道具をさりげなく使ってみたり、原作のこの部分では「ガッツ」となってる創作意欲の喩えを「マグマ」に変えてある。
七「残ってると思うなー、零ちゃんのマグマ。」
このアニオリのセリフがシリーズ後半できちんと活きてくる。 #これ描いて死ね