軒先で洗い物をしている
手が冷たくなってきた
水の流れが急になったようにも見える
つるぼけの実が
雨粒をいくつか抱いて
ぶら下がっている
指先で触れるまでもなく
季節が変わるのが
わかる

軒先で洗い物をしている
手が冷たくなってきた
水の流れが急になったようにも見える
つるぼけの実が
雨粒をいくつか抱いて
ぶら下がっている
指先で触れるまでもなく
季節が変わるのが
わかる
軒先の水盤に
栗の実ひとつ落ちている
まだ暗いうちに
誰かが拾ったのか
そのままなのか
白みかけた空を見上げてから
また下を向く
霧の中を
鴨が水音ひとつ立てて
川面へ下りていく
その姿も
音も
やがて白さに溶ける