何も書かれていない紙を置き直し、振り返ることもなく電車に乗った朝のこと。
街の片隅に落ちていた白い紙と、通り過ぎていく日常の終わりの話です。

何も書かれていない紙を置き直し、振り返ることもなく電車に乗った朝のこと。
街の片隅に落ちていた白い紙と、通り過ぎていく日常の終わりの話です。
「もう、拾わなくていいよ」という文字に、拍子抜けして脱力感が残った夜のこと。
路地の自販機の脇で拾った紙片と、いつもの静かな夜の話です。
「拾わない」を選んだわけでもなく、ただ前を向いて歩き続けた日のこと。
仕事帰りのいつもの道、足元に落ちていた白い紙片と、それを通り過ぎたあとの何気ない夜の話です。
「波風を立てないように」と選んだ選択なのに、どんどん自分が薄まっていたことに気づいた日のこと
断ることで生じる気まずさを避けて、今日も誰かの依頼を引き受ける。
「ちゃんと選んで」という白い紙を、拾わないまま通り過ぎた男のお話です。
「相手のため」と返し続けていた言葉なのに、誰も救われていなかったことに気づいた日のこと。
既読、通知音、隙のない返信。
マンション管理人の片桐のもとに届いたのは、「返事はしなくていい」と書かれた白い紙で——。
「一人のほうが気楽」と思っていたのに、顔も知らない誰かの返事を待ってしまった日のこと
一人暮らしの静かな日常。
足元のメモ用紙から始まった、名前も顔も知らない誰かとの小さなやり取りの結末は――。
※後半は有料記事になります
「余計なことはしない」と決めていたのに、見えない相手に振り回されてしまった日のこと
他人の事情には首を突っ込まない男の足元に、ある日「拾って」と書かれた紙が落ちてきてた。
第2話|「うまく笑わなきゃ」の裏側
「ちゃんとした笑顔」の裏側で、ぽっかりと心が冷えてしまった日のこと。
日常のなかにふと現れる不可解な指示と、曖昧になっていく表情を描いた短編です。