「治す前に、休ませる場所」
ラミアのために生まれた「脱皮室」という言葉は、
都では美容の流行語になっていた。
けれど、沢の子が訪れた店にあったのは、
美しくするためではなく、疲れた者を守るための部屋。
乾いた者へ湿りを。
強ばった者へ温みを。
見られ疲れた者へ、視線を遮る布を。
「弱っていても、いてよい部屋」
言葉は磨り減るだけではない。
別の誰かを守る形へ、広がることもある。
『見難い火傷の子』672
幕間 守る部屋
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